バックゲーティングは、染色パターンおよびゲーティング方法を確認することにより、細胞を同定する便利な方法です。 一般的には①FSC vs SSCプロットで細胞をゲートし、②FSCによるダブレット除去(第5章実験の最適化 ダブレット除去参照)し、③蛍光により目的細胞をゲートする順番で行いますが、バックゲーティングではあるゲートで同定した細胞を、異なるパラメーターでのドットプロット上に表示することで解析することができます。 目的の細胞や死んだ細胞の存在を特定できているか、あるいは細胞を同定するために追加情報が必要かどうか、ゲート設定や発現レベル、非特異的結合が不明な場合に役立ちます。 図18に例を示しました。
ゲーティングには面倒な操作をする必要はなく、簡単な手順をいくつか実行するだけで、特定の細胞集団を迅速に解析することができます。 使用する蛍光色素を増やすことで、より特異的な細胞集団を特定することができます。 しかしながら、蛍光色素を増やすと、バックグラウンドと非特異的な結合が増え、データを解析しづらくなるため、適切なコントロール実験を行い、適切な初期細胞数を用意するようにしてください。